第1章 encounter
「そうだ、ヒロくんに渡したい物があるの」
差し出されたのは可愛くラッピングしてあるチョコレート
お母さんと一緒に作ったのかな
「これ、貰っていいの?」
「今日バレンタインて言うんでしょ?
大好きな人にチョコレートあげるんだよね?
、ヒロくんのこと大好きだから、チョコレートあげたくて一生懸命作ったよ」
かわいいなぁ、その小さな手で一生懸命チョコレートを混ぜている姿を想像する
「ありがとう、早速食べてもいいかな」
「うん!」
食べて、食べてと目をキラキラさせながら俺が食べるのを見ている
「うん、美味しいよ」
「よかった…あ、でも…ゼロくんにあげるチョコない…ごめんなさい」
途端にしゅんとなるにゼロが近づき頭を撫でる
「僕の事も気にしてくれてありがとう」
そうだ!と何かを思い出したらしいはポケットの中を探っている
「あった!ゼロくんにはこれ、どうぞ」
小さな手の上にコロンと転がるキャンディをゼロに差し出した
「ありがとう」
目を丸くして驚いた後に俺以外には滅多に見せない笑顔でお礼を言う
面白くなりそうだ
今まで2人で遊んでいた事をゼロを含めた3人でするようになった
「は、同い年の子と遊んだりしないのか?」
「ね、こっちに来たばっかりでまだお友達いないの」
俺と一緒だ…両親が亡くなって高明兄ちゃんとは離れ離れになっちゃったけど、東京に来てゼロに出会って親友になった
きっと寂しい思いをしてると思う
「よーし、、俺達がの1番の友達になってやる」
「ほんと?」
「ほんとだよ」
やったーと喜ぶをかわいいって思った