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緑間のバスケ【黒子のバスケ】

第20章 持つべきものは高尾






「ふざけるな、断る!」



可愛く首を傾げたって、ダメなもんはダメだ。


全くこの女は赤司との1件をもう忘れてしまったのだろうか。
それともオレらだったら何をされても良いと思っているのか?
はたまたオレらを全く男として認識していないのだろうか?


悔しいが答えは恐らく後者だろう。そうなると余計に腹がたつ。そんなオレにお構いなしで、2人は話を続ける。



「いーぜ、入れよ。」


「オイっ!」


『ありがとう。持つべきものは高尾だね』


「友なのだよっ!」



2人にはオレが見えていないのでは、と思うほど勝手に事は進んでいく。3枚の布団をキレイに並べて敷いて、本気で一緒に寝るつもりでいやがる。


・・・・・全く、勘弁してくれ。
そんな願いも虚しく、オレを真ん中にして床に就く。



右隣で横になる花子に今日だけと釘を刺すと、ありがとうと可愛く笑うもんだから、そこでオレはもう何も言えなくなってしまうのだ。


そんなオレが可笑しいのか、左隣で横になる高尾はニヤニヤと笑っている。




『明日は海行きたいなぁ、』



花子は目を擦りながら呟く。
バカめ、何度も同じことを言わせるな、そう思ったが花子のキラキラした顔を見たらまたもや何も言えなくなってしまった。



「明日も早い、寝るのだよ」



それから10分と経たないうちに花子の寝息が聞こえてきた。


こうして合宿1日目は幕を閉じるのだった。



(「てか、山田寝るの早っ!」)
(「得意技なのだよ」)
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