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緑間のバスケ【黒子のバスケ】

第26章 ただの醜い嫉妬だ






「え、宮地さんまだだったんですか?」



「まだも何も、彼女さえいたことねぇよ。」




オレの問いかけに宮地さんはなぜだかドヤ顔で答える。


てっきり宮地さんは経験済みだと思っていた。なぜなら告白したあの日、オレは宮地さんから小さなプレゼント(コンドーム)を貰っていたからだ。




「えー、彼女いないのに、ゴム持ってたんすか?」



高尾は笑うのを堪えながら宮地さんに問いかける。



「このご時世、何があるか分からないからな。」



依然宮地さんはドヤ顔のまま答える。



「宮地、オマエ結構気持ち悪いのな。」


「黙ってりゃ、かっこいいんだけどなあ。」



大坪さんと木村さんに言いたい放題言われた宮地さんだったが、貰ったお礼をオレが伝えると、そこからは下衆な質問攻めにあった。



ここに花子がいなくて良かった。
心の底からそう思った。




「てか、高尾が経験済みってことにびっくりなんだけど。」


「えぇ、そうっすか?」


「彼女いんの?」




大坪さんと木村さんは練習に戻り、宮地さんと高尾が楽しそうに恋愛話に華を咲かせ始めた。


そういえば、高尾のそういう浮いた話、聞いた事ないな・・・。


なんとなく気になり、そのままオレも2人の話を盗み聞きしながらシュートを打つ。




「今はいないっす。中2のとき1個上の先輩と付き合って、その人とシました。まぁ去年別れてますけど。」



「おま、年上かよー、羨ましいな。てか中2って早くね?あれ?オレらが遅いだけ?」




色々意外過ぎてびっくりしたが、野郎が集まって話すことと言えば正直こんなもんだ。



花子がいなくて本当に良かったと心底思った。


そろそろ帰ってくるか?
そんなことを考えていたとき、急に雨が降り始めた。


花子、傘持って行っただろうか?
そんな心配をしながら再びオレはシュートを打った。

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