第6章 確証
主人公Side___
朝までいた撮影ブースの二階、
蒲田さんに教えてもらった部屋へ
行くと、
そこは真っ暗だった。
奥のソファに、
人が横になっているのが
微かに見える。
……身体がだるいって
言ってたけど、大丈夫だったかな。
近寄ってみれば、
彼は思っていたよりも
苦しそうだった。
荒い息遣いと、額に滲む汗。
私も焦ってしまった。
確認をして、必要なら
救急車を呼んだ方がいいかも知れない。
そう思って、彼の名前を呼ぶ。
「岸くん、岸くん! 大丈夫?」
少し身体を揺すってみるけれど、
彼は起きない。
「岸くん?」
呼びかけ続けると、
岸くんはゆっくりと目を開けた。
「………が、」
「へ?」
岸くんが、何かを言いかけた
ように見えたんだ。
──けど、
私は勢い良く、ソファに倒れ込んだ。