第3章 年下彼氏とお昼から...~二宮和也~
「もういいでしょ?昨日も充分したじゃん」
昨日の夜は年下の恋人に愛されて愛したまま眠りについた
それはだいぶ遅い起床になっても変わらずいて昨夜と同じように和は唇を重ね合わせるつもりでいたらしい
「和お昼だよ?そろそろ起きよ」
和「…まだみきさん足りない」
「足りないって言われてもねぇ」
和は私に覆いかぶさったまま再度唇を寄せてきた
和に見惚れてしまいそうになりつつも、彼には悪いが拒否をしてしまう
寝室に飾られた時計を見れば13時を示していた
お腹は鳴っていないが、昼食の時間だ
和とまた体を繋げてしまうと、それこそのんびりしているつもりが実際はのんびりできない可能性がある
「甘えん坊の和にお昼ご飯を作ってあげるから。退いてくれる?」
和「…お昼なに?」
「オムライスにしようかな」
和「…晩飯ハンバーグ作ってくれるなら退いてあげる」
「わかった。夜はハンバーグね」
こくりと小さく頷いた和の様子は本当に子どものような可愛らしさがある。
よしよしと頭を撫でてあげれば嬉しそうに微笑んでくれる
待っててね、といっても待ち切れないと言いたげに私の後を追いかけてきた
和「みきさん、俺の服着てみない?」
和からの謎めいた提案に首を傾げていると、タンスから自分のシャツを取り出した彼が言葉を続けた
和「大きいサイズのシャツを着てる女の人って…なんかエロくない?」
「呆れた…和、そんなのが理由って」
溜息交じりに返答をしても和は至って真面目な顔つきだった
ニヤついているわけでもなく、鼻の下が伸びているわけでもない
和「お願い、みきさん。一回でいいからさ?」
手を合わせて懇願しだす和はやはり溜息しかつけないが、一度でいいなら、と引き受けた私がバカだったのかもしれない
下は履いちゃダメだよ、と付け加えられたのも渋々了承してしまった。
「さっ、それじゃあ作りはじめちゃうからね」
彼に手渡されたシャツを着てキッチンに立った
シャツの裾が何も着用していない太腿部分に擦れ妙にくすぐったい
冷蔵庫から必要な食材を取り出して、卵をボールに割る
すると間髪入れずに和が声をかけてきた
和「待ち遠しいな。みきさんのお手製オムライス」
立ち覗き込んでくる彼は本当に可愛らしくて年下らしさを全面に出しているようだ