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溺愛執事の恋愛事情

第12章 溺愛執事の恋愛事情




「汝、病める時も健やかなる時も、これを愛し慈しみ…………」






向かい合い、微笑む皇が纏う純白のドレス。
用意してくれたのは、彼女のかつての友人たち。
そして目を閉じる彼女のベールは、奥さまのもの。
みんな今日の日のために用意してくれた。
みんなに愛されて。
祝福されて。



俺たちは今日。




夫婦になる。




「…………誓います」






執事をしていた数年間。
ずっと見てきた。
わがままで、身勝手で。
だけど泣き虫で人一倍寂しがりやで。
意地っ張りで。

ほんとは優しくて。


誰よりも他人を思いやれる子なのも、知った。
守ってやりたいと。
心から思った。






「皇」





離れていた数年間。
がむしゃらに結果を出すことだけを考え生きてきた。
早く会いたい。
早く触れたい。
抱きしめたい。
それだけを思って。
寝る間さえ惜しいくらい、働いた。




すべてはこの日のために。
この言葉を。


贈るために。





「愛してる」








    『溺愛執事の恋愛事情   完』

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