第1章 【9】願いと流星群 前編
「もちろん、修学旅行や体育祭は楽しかったし、思い出に残ってます。でも、一番の思い出は友達と過ごした何気ない日常だったのかなって思います」
「いい事言ってくれるじゃねーか!」
「そうですか?次の進路では友達とバラバラになっちゃうんですけど、本当にいい友達に巡り会えたなって思います」
「じゃあ、その友達にメッセージとか」
「え?!えーと、どうしよう……」
いきなりのフリに狼狽える
「じゃあ……こんなわたしと友達になってくれてありがとうございます。すごく楽しい時間を過ごさせてもらったし、落ち込んだ時とかも励ましてくれたりして本当に助かりました。ありがとう。みんなバラバラの大学に行っちゃうけど近いうちにまた遊ぼうね!」
少しプロポーズっぽい言葉選びだったけどなんとか言いきれたから満足……かな
「「おおおおお!」」
「青春……だね」
楽と龍之介の感嘆とポソリと呟く天
3人ともどこかしら思うところがあるのだろうか?
ここで、そうだと何かを思いついたらしく龍之介が唐突に口を開く
「なんかさ、プロポーズみたいだったからさ、お友達にも聞いてみようよ!」
いいな、と乗る楽
藍希のお友達立ってくれるかな?と呼びかける天
そして私の友達、さっき私を立たせてくれた私の親友がその言葉に応えて立ち上がった