第1章 全てはここから
あたしは観世音菩薩の娘。
里白は天蓬の妹であたしの護衛とか世話をしてくれていて更には大切な友達。
ある日、事件が起こった。
金蝉が…いなくなった。
天蓬も…捲簾も…
悟空も…
あの楽しかった日々はなんだったのだろう?
そう思うくらいあっという間のことだった。
金蝉と出会って1週間で恋に落ちて恋人になったと思えば……
いなくなった…
『お前たちには…辛い思いをさせてしまったな…』
『アンタは悪くないよ。これはアイツらが決めたこと。断ったけど、やっぱりあたしも転生させてくれ…今度は金蝉を支える事ができるほどの知恵が欲しい。棒と穴を繋げるとかそういう意味でも。』
『もう、なに言っちゃってるんですか〜そんなに熱い夜を楽しみたいんですか〜?』
『はい!楽しみたいです!それはもう、濃厚な夜を!!』
『あれから…500年か…アイツらはいつ会うんだろうな?なぁ…二郎神…』
『はい。』
『俺はアイツらに下界に転生することを提案した。これで良かったと思うか?』
『何を突然…あなた様らしくもない…』
『衣月は辛い状況になる。それでも衣月は幸せって言えるのかと思ってな…』
『どうでしょう…それほどまでの決意で恋仲になったのであれば大丈夫と私は思いたいですな。』
『そうだな……』
『あの…衣月?』
『ん?どったの?』
『どったの?じゃないですよ…待ち合わせ場所とか聞いてこなかったんですか?』
『あー聞いてなかった〜だって朝っぱらから呼び出すから眠くてさ〜』
『はぁ~………全くあなたという人は…』
『あ!里白!!あれ!』
衣月の指さす方向には妖怪と対峙する4人の青年。
『いましたね。』
『いたねー!襲われたくなるイケメンがおる!』
『そんなに衣月は欲求不満なんですか〜?』
『はい!欲求不満です!お股が寂しいです!』
『一応、お坊さんなんですからそういう事を堂々と言わないでくださいよ…』