【コナン・まじ快】薔薇を食べる【工藤新一・黒羽快斗】
第4章 5月
【工藤新一の誕生日】※R-18シーンあり
「ねぇ、快斗」
「んー?」
「これ、可愛くない?」
そう桃が自慢気に見せてきたのは、アイシングクッキーだった。ハートのクッキーが可愛らしくデコレーションされている。
「可愛いけど、さっきから何つくってんだ?」
「友達にあげるの、新ちゃんのはそっち」
彼女が指をさした先にはオーブンレンジ。中ではパイが焼かれている。
「レモンパイ?」
「そう!めっちゃクリーム美味しく出来たから新ちゃんも気に入ると思う」
「さっきからお菓子作りしてると思ったら、新一の誕生日ケーキ作ってたのか」
「快斗が美味しいご飯作ってくれるだろうしね」
そう微笑んで、クッキーのデコレーションを再開する桃。快斗はクッキーを見て興味が沸いたのか、デコレーションされていない星型のものをとった。
「俺もやっていい?」
「いいよ、快斗がやったやつなら多分みんな金払う」
「何その闇取引」
「あ、新ちゃん18時に帰るって」
「んじゃ、それまでには完成させとくか」
「ごめんね、これから仕事あるのに」
今日は、新一の誕生日。世の中はGW、しかし主役の新一は依頼の為不在。その間に桃はレモンパイを作り、料理を快斗が作る。快斗は、夜に仕事があるので帰ってきた新一にプレゼントを渡して出ていくつもりらしい。
「大丈夫だって、それに今日くらいは新一に桃を独り占めさせてやらねぇとな」
「へぇ…快斗が今日泊まりなのは2人で口裏でも合わせたわけね?」
「新一最近、家にいる時間少なかったしな。思いっきり甘やかしてやって」
「もちろん。それにしても、めっちゃ可愛いんだけど」
快斗の手元のアイシングクッキーを見て桃は目を瞬かせる。
「さすが俺だな」
「本当に売ろうかな」
「売るなよ、俺の愛がこもったクッキーを」
「焼いたの私だけどね」