第37章 虎の贈り物(真田幸村)
数日後
幸村「信玄様」
信玄「なんだ?」
幸村「あいつに変なモノ、
贈るのやめてください」
信玄「変なモノとは失礼だな。
で?どうだったんだ?」
幸村「はい?」
信玄「使ったんだろ?」
幸村「な・・・使うわけ・・・」
信玄「嘘をつくのはやめなさい。
そんなに変なモノなら、
箱ごと俺に返してもおかしくはない。
だが返さないところを見ると、
姫に使って姫の蜜にまみれたものを、
俺に渡すのは癪・・・そうだな?」
幸村「~~~~っ」
信玄「姫に幸がいないときに、
大切に使うよう言ってくれ」
幸村「誰が言うか!!」
春日山城で主従が、
そんな会話をしていたことなど、
忍走る由も、
なかったのだった。
おしまい