第30章 ああ勘違い(森蘭丸)
??「あ・・・っ」
忍とは違う別の声が、
ふいに近くで聞こえる。
忍「え・・・?」
忍は焦り、
とっさに着物をもとに戻す。
??「あ・・・」
声の主も忍に気づいたのか、
罰が悪そうに忍を見る。
忍「蘭丸・・・?」
声の主は同じ安土城で働く蘭丸だった。
桃色の髪がかわいい忍の友達だ。
忍「脅かさないでよ・・・」
蘭丸「そっちこそ・・・ねえ何してたの?」
忍「蘭丸こそ・・・」
蘭丸「俺はその・・・宴にいたら・・・
身体がおかしくなって・・・」
忍「(女の子なのに俺って、
前から思ってたけど、
蘭丸って変わった子だよね)
私も・・・その身体がおかしくて・・・」
忍は蘭丸の言葉を聞きながら、
同じ状況であることに気づく。