第28章 安土城書庫”せいしゅん”物語(石田三成)
安土一の人たらしで、
女性にモテまくる豊臣秀吉、
そんな彼の近くにいる三成も、
かなりの美形で女の人に、
声をかけられているのを、
忍は幾度も見ている。
そんな彼が書物に書かれていた行為と、
無縁などとそんなことが、
あり得るのだろうかと・・・
三成「そうですね。
そのようなことについては、
縁がなかったものですから」
三成はさらりと返す。
忍「・・・・・・」
忍は困り顔で考えこむ。
三成に告げてしまうべき・・・
なのかどうかを・・・
いっそ言わないままの方が、
いいのではないかと・・・
三成「忍様」
そんな彼女の様子に、
三成は忍の名を呼んだ。
忍「何・・・みつ・・・んぅ・・・」
忍が三成に向かい、
顔をあげた瞬間、
忍の近くに、
三成の顔が近づいており、
二人の唇が重なり合った。