第26章 変わる絆(今川義元)
さらにしばらくして・・・
忍「義元様?」
義元「ごめん、用があるんだ。
また後にしてくれる?」
義元「信玄に呼ばれてるんだごめん」
義元は理由をつけては、
忍を避けていた。
忍は初めてのことに、
戸惑いを見せる。
いつもは義元の方から、
忍に近づいてくるほどなのに・・・
忍「自分は何か、
してしまったんでしょうか・・・」
忍は不安げに、
ぽつりと言葉を漏らす。
信玄「まあ何かしたといえば、
したんだろうな」
忍「な・・・何をして、
しまったんでしょうか?」
信玄「それは俺からは言えないな。
だがまあそうだな。
義元とかかわりたいなら、
君は覚悟をした方がいいかもな。
今までの義元との付き合いは、
できなくなる覚悟を」
信玄はにやりと笑みを浮かべながら、
やがて真剣な面持ちになると、
忍に淡々と忠告の言葉を告げる。