第26章 変わる絆(今川義元)
しばらくして、
義元は忍の様子が、
おかしいことに気づく。
義元「ん?どうしたの?
顔が赤いようだけど」
忍「な・・・なんでもありません」
義元「のぼせそうならあがりなよ。
俺は気にしないし」
忍「いえ・・・その自分は・・・」
義元「俺先あがったほうがいい?」
忍「え・・・その・・・」
義元「先にあがるとするかな・・・
俺がいると、
落ち着かない子供が、
いるみたいだからね」
義元は湯から身をあげる。
忍「すみま・・・」
その瞬間だった。
忍の身がぐらりと揺れる。
義元「忍!!」
義元は忍の身体を、
慌てて湯船から引きあげた。
義元「これは・・・
そういうことか・・・」
義元は何かに気づき、
気を失った忍を抱き上げると、
そのまま湯あみの場所を後にした。