第14章 交換留学?SIDE安土(蘭丸の章)
蘭丸「たぶん君の想像であってるよ。
君に毒を仕込んだのは俺なんだ」
忍「嘘・・・」
蘭丸「嘘じゃない。毒針を仕込んだのは別の人だけど、
あの羽織を仕込むように手配したのは俺だよ」
蘭丸は自嘲した笑みを浮かべた。
忍「そんなどうして!?」
蘭丸「信長様を殺すためだよ」
忍「なんで・・・」
蘭丸「信長様が顕如様から何もかも奪ったからだ」
忍「え・・・?」
蘭丸「信長様と顕如様は敵対した。
信長様は・・・
本願寺も・・・顕如様の大切な仲間も、
優しい笑顔も・・・何もかも、
顕如様から奪ったんだ」
忍「顕如さんはどうしたの・・・」
蘭丸「優しい心すら奪われた顕如様は・・・
鬼になった。
毒を仕込む命令をしたのも顕如様だ。
優しい顕如様しか知らない、
君には信じられないだろうけど、
本当なんだ」
忍「そ・・・んな・・・顕如さんが・・・」
蘭丸「君が安土にいて、
まさか信長様じゃなくて、
君がその毒を食らっちゃうなんて、
思わなかったんだ。
巻き込んでごめん」
蘭丸はつらそうに謝罪の言葉を述べる。