第2章 男嫌いと女嫌い?(上杉謙信)
謙信「まったく・・・」
謙信は湖で一人ため息をついていた。
だが不思議と安堵をしていたように思う。
相手の姫が自分との婚姻を拒んでくれたことを・・・
自分に近づいたものはみな不幸になる。
それが妻となったらその不幸は計り知れないだろう。
そうなる前に自分を拒絶する女子で、
よかったとそう思った。
そんなときだった。
謙信「ん?」
謙信の目に一人の娘がうつった。
そのものは今にも、
身投げしそうなくらい危うげだった。
謙信「馬鹿者!!」
女「な・・・離して!!!」
謙信はとっさにその身を乗り出し、
女の腕をつかんでいた。
女は謙信に驚き抵抗をする。
その身は二人湖へと音をたてて落ちていく。