第7章 上杉の忍び(佐助ED)
忍「えっと・・・」
忍もあまりのことに、
佐助にどう言葉をかけていいのか分からず困っていた。
佐助はゴムを外し、口を縛るとゴミ箱に放り投げ、
その顔を手で覆っていた。
挿入だけで達してしまったその情けなさで、
佐助はいっそ死んでしまいたいと思うほど、
へこんでいた。
佐助「(こんなことなら、
もっと信玄様にいろいろ教わればよかった)」
ワームホールの研究ばかりで、
女の子とのそういう知識や経験も、
同じ年の男よりもないのは、
自覚してはいたが、
いざ実戦でのこの失態は、
侍としては切腹ものだと佐助は自己嫌悪に陥る。
五百年後の世ならいざしらず、
五百年前の世には、
そういうことに長けた男がいた。
忍のことを、
ずっと女として見ていた佐助にとって、
忍以外の女性など興味がなく、
また彼女とこうなることなど、
ここにくるまで予想だにしていなかった。
こうなると分かっていたなら、
信玄の言葉を、
もっとちゃんと聞いたのにと・・・
考えれば考えるだけ、
佐助の心を自己嫌悪と後悔が支配していく。