第10章 しろくろ *後編*
先攻が有利だから、とかいうより二人とも黒が嫌なのか、なかなか決まらなかった。
すったもんだあった挙げ句、光秀さんが先攻となった。
コトン
○●
○●○
パチン
○●
○○○
コトン
●○●
○○○
パチン
●●●
○○○
序盤は一進一退。
堅実に1つずつ駒のやり取りをしていたけど、次第に考える時間が増えていく。
「…………」
「…………」
コトン
○
●●
●○○○
パチン
○
●○
●○○○
光秀さんが最初の角をとる。
その下の、一マス空いたところは、黒の信玄さましか入れない。