第9章 ○気付いた気持ち
自分の置かれている状況を頭が徐々に理解していく。
それと同時に身体は得体の知れない恐怖に震え始めた。
自分のすぐ近くでガサリと音が鳴る。
それに反応した身体はビクリと大きく跳ねた。
「あれ?ソフィアちゃん、もしかして怖い?ごめんね、怖がらせるつもりはないんだけど。でも大丈夫。…すぐに良くなるから。」
耳元で唇を擦り付けられながら囁かれ、全身が粟立つ。
このままじゃ犯される。
抵抗しなくては、と唯一自由の効く足をバタバタと振り回す。
「おい、ラルフ。やっぱりやめたほうが…。」
「お前は黙ってろ、フィン。ほら、早く抑えろ。」
「…ごめんね、ソフィアちゃん。」
必死の抵抗も虚しく、背後から足を抱えられるような形で取り押さえられる。
やめて!!
そう叫んでも、二人は動きを止める気はないらしく、一人が兵服のシャツのボタンを一つずつ外していく。
バレるのが相当嫌なのか、やけに丁寧に脱がせてくる。
その時間が地獄のようで、抱えられた足を動かさずにはいられなかった。