• テキストサイズ

【進撃の巨人】黄金の翼

第1章 壁の外





「ねぇ、アラン。この壁の先に何があるか知ってる?」

「いや、わからない。」


一人の少女は分厚い本のページをさっとめくり、少年に見せるように指をさす。


「この世界の大半は"海"っていう塩水に覆われているんだって。」

「塩水?そりゃすごいな。」

「でしょ?…でも、きっとそれだけじゃない。」


本の記述によれば、そこには炎の水、氷の大地、砂の雪原が存在しており、少女の興味を煽った。


「この世界は私達が思っているよりもずっと広く、ずっと美しい。」


少女は遥か遠くの地平線を見つめ呟く。
少年はそんな少女を慈しむような瞳で見つめ、少女の柔らかい髪をそっと撫でる。


「…そうか。ソフィアが言うならきっとそうに違いない。」

「ねぇ、アラン。」

「どうした?」





















「幸せだね。」

「…そうだな。」


その時、彼らは知らなかった。

50mにも及ぶ脅威が、すぐそこまで迫っていたことを。




/ 91ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp