【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第7章 魅惑の浅葱色
「浅葱色の羽織ですよ!素敵ですよね?絶対に勝ち取ってもらわないと。『いざ、行かん!』ですよ」
私の目はさぞ輝いていることだろう。
あの選考の末に出演する事になった三人は、剛士くん、帝人さん、百くんだった。今はバスに乗って、稽古場に向かっている。
「もし、役を勝ち取れたら羽織を着て記念撮影しないとですね!」
「ああ......なまえに羽織を着せてやりたいな......」
なんて優しいの!
「ありがとうございます!」
両手で百くんの手を握り感謝した。
「なまえさん、沖田役は僕が貰いますよ!彼女が着るのは僕の羽織です!」
「沖田役は俺だ。足引っ張んなよ?」
帝人さんも剛士くんもやる気だ。
「はい、今から楽しみにしています!」
本当に楽しみだ!
どんな作品に仕上がるんだろう?
「他のメンバーの為にも頑張りましょうね!」
つばさちゃんの言葉でその場は上手くまとまった。
到着した自然に囲まれた場所には、和風の建物が建っている。
雰囲気ある......胸が高鳴る......!
「「おはようございます!」」
期待に胸を膨らませて稽古場に入る。
既に稽古が始まっている。勿論、その雰囲気は真剣なものだ。
さすが主演と演出が松倉さんなだけある。
「ああ......Bプロの皆さん!」
声をかけてくれたのは、その張本人だ。