【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第66章 届けたい、この想い
パスワード?
「数字なんて、沢山の組み合わせが......分かりません」
やっぱり誕生日?
増長さんの誕生日を入力してみる。
「違いました......」
「ふふっ、いい線だね。もう言い逃れはできないよ」
そう言って入力されたのはーー
「私の......誕生日......」
一緒に居ない時も私のことを考えてくれてたりしたのかな?
「前に聞いてたから......あの日、この子は俺の大切な人なんだって分かった。みょうじさんはまだ俺のことが好き?」
綺麗な瞳に見つめられると、全てを見透かされてるんじゃないかと思う。
「好きですけど......お互いが同じ気持ちじゃないなら、婚約者になる気はありません。でも、声が出るようになって本当に良かったです!」
それは本当に良かったと思う。
それだけで、今日はとっても幸せな日だ。
「簡単に婚約するなんて言わないよ。好きって気持ちはよく分からないけど......」
確かに冗談でそんなこと言える人じゃない。
私の知ってる彼はそういう人だよね。
「俺が、みょうじさんを好きかどうか知るにはどうしたらいいと思う?」
どうしたらいいか......?
「そもそも、どうして好きになってくれたんだろう?」
「そこから......なんだ......」
「はい!だって奇跡だと思ってるんです」
「それにしては、物凄く愛されてたみたいだけど......」
そう言って見せられた画面には、
「ね、ねがお?」
私の寝顔が写されていた。
「俺が隠し撮りをする姿なんて......ちょっと想像できないんだけどね」
「それ貸してください」
素早くそれを奪うと『削除』ボタンを連打する。
「ふふっ、無理だよ。全部保護されてるみたいだから。もう一度キスしたら分かるかもしれないね」
「はっ!したことないですよ」
「俺が過呼吸になった時にしてくれたよね?」
「あれはキスじゃないです。人命救助ですから」
そちらを見ればきょとんとしている彼と目が合った。
「まぁ、いいか......また、歌って踊れるみたいだからよろしくね!」
「はい、こちらこそ......本当に良かったですね!よろしくお願いします!」
彼との間に
明るい未来があることを改めて願ったーー。