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【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......

第63章 まっすぐな恋心


数日前、両親と兄が家に会いに来てくれた。


「なまえ、大変だったわね」

会うなりお母さんは私を抱きしめてくれる。

でも......。


「本当に大変なのは彼の方だから」

そう言って笑ったと思う。


「そうね、増長くんの様子はもちろん気になるけど......記憶が無いのに会いにはいけないから......」

「そうだな。混乱させてしまうだけだろう......」

お母さんもお父さんも彼を大切に思ってるけど、また彼が私を好きになってくれる保証はないから。
色々、難しいよね。


「でも、よく付き合えた......いや、婚約できた」

感心したような顔でこちらを見てくるお兄ちゃん。


「あのさ、実家に帰った時に居場所を彼に伝えなかったのは感謝したけど......失礼じゃないかな?」

私達のやりとりにお父さんとお母さんが笑顔になる。


「普段芸能人に囲まれてて、敢えてなまえを選ぶ?」

鼻で、笑った......?
これは私だけじゃなくて、言い換えれば彼の好みも馬鹿にされてる。

「私のネガティブの大部分はお兄ちゃんのせいだよ!私は増長さんに『俺のことが好きなら自分のことを可愛いって信じて』って言われて......」

力説してた自分に気付いて、慌ててその場に座った。
思わず立ち上がってた......恥ずかしい。


「まぁ『居場所を教えてほしい』って頭下げる様子を見れば、相当惚れ込まれてることは分かってたけど」

「へ?」

「俺以外の奴がお前の可愛いさに気づくとは......」

顔を覆ったお兄ちゃんは意味不明な発言をしている。

どういうこと。


「お兄ちゃんはなまえが大好きだから、可愛いって自覚してほしくなかったのよ」

「実際、友達にも『妹可愛いな』って言われてたし。だから、勝手に真司を彼氏にしといた」


えっと、私の知らないところで......。


「真司と私は恋人だった!?」

「そうだ」

「『そうだ』じゃないよ!?」

「俺は、真司が好きだから。番犬という意味で」

「鬼め、悪魔め......」

なんて、兄だ......。
私のネガティブは兄に操作されてたの?


「真司は顔も良いし、性格も良い!お前の全てを受け入れるだろ?だから、優良物件だった!」

「だった......?過去形......?」
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