【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第60章 決戦の日
彼女と入れ替わるように下に落ちる身体。
「みょうじさん!!」
周りは雑音で溢れているのに
彼の声は鮮明に聞こえてーーその顔が浮かぶ。
「くだらなくなんてない!」
好きな気持ちが!
真剣な好意が......くだらないわけない。
彼女に伝えられなかったーー。
これは結構心残りかも。
龍さんと朝走りに行ってて良かった。明謙くんに教えてもらった受け身を取ったら、大丈夫なんじゃないか。でも、抵抗をした方が怪我をするんじゃないか。
こういう時って、スローモーションで意外と考える余裕があるんだよね。
痛そうだなぁ......。
覚悟を決めて思い切り目を閉じたけど衝撃はなくてーー
「いやあああ!」
代わりに彼女の悲鳴が聞こえた。
目を開けた瞬間ーー。
それからのことは、よく覚えていない。