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【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......

第59章 それは突然に


それは、突然に......


動き出したーー。



「お疲れさまです」

「あ〜ら、おつかれサマ!」


その日私はオフで、夜叉丸さんに会う約束をしていた。

場所は会社の近くのカフェだ。


「その顔は、マジメな話なの?」

「分かります?本当に、何でもお見通しですね」

席に着くなり、その表情が真剣なものになる。


「なまえちゃんに大きな怪我がなくて良かったわ。大方、事件のことでしょ......違う?」

「本当にすごいですね......」

スマートに私の飲み物も注文してくれる彼。

「もちろんよ。聞かなくても、食の好みも知り尽くした仲でしょ?」

「ふふっ、確かにそうですね」


あの日、花瓶で怪我をした翌日。
話した時にも、ものすごく心配してくれた。

「必ず、見つけ出しましょう!」

そう言ってくれた彼は、とても頼もしかった。


「社内で左利き......調べてるわよ」

「ありがとうございます」

差し出されたリストを受け取る。

改めて調べた、脅迫文の小さな特徴。
雑誌の切り抜きで作られたそれは、文字の貼り付け時に右上が少し浮いていた。

右利きの私の場合なら、切り抜きの中心上部か右上を持って貼り付けた後で右側に掌を滑らせて貼り付ける。

実際に左利きの百くんに試してもらうと、送られてきたものと同じようになった。


「これだけじゃ証拠としては弱いけど、かなり絞り込めるわ。他にもなにか分かったんでしょ?」

「はい。まずこれは......花瓶の件にも、先日の番組収録での件にも言えますが......その人に私を殺す気なんてありません」


落下物で人を殺そうとする。
もしそうなら、花瓶自体を私に当てる必要があった。

例え、北門さんが近くに居たとしても私が庇うと分かっていたはずだ。

落ちてきた階は、2階。
命は奪えなくても付近に落とせば重傷になる可能性はあった。

でも、花瓶が落ちた位置は私達から離れていた。
狙われたと言うよりは、地面に当たった破片が運悪く飛んできたと言った方が正しいと思う。


「二つ目に、番組収録」

瓶の割れた位置は花瓶同様、少し離れた場所。
その証拠に、飛び散った液体は私の肩にしかかかっていない。


最大の違和感は、私にシャワー室の場所を教えてくれたスタッフ。
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