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【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......

第58章 未来を見据えて


今日は、MooNsで番組収録の予定だ。

本番までの待ち時間。

私達は控室に居るんだけど、


「離してください......」

「出来るだけ、目の届く場所に居て」

でも、これ......。


「目だけじゃないといいますか、手も届きまくりといいますか......」

なぜか、膝の上に乗せられているんだけど。


「二人は大丈夫なの?これ以上は何も起こらない?」

「本当に、許せないな......」

「もう、耐えられません!一体、誰がそんなことをしているんですか?」

「内部の人間だと分かっても、絞り込むのは難しそうだな......」


龍さんの言う通り、捜査は難航していた。
会社には事情を話したけど、目撃者は居ないし指紋もない。

今回も、犯人を特定する方法は無さそうだーー。


本番の時間が近づくと、控え室には彼と二人になった。

「不安そうだね?」

「だって、増長さんに何かあったらって......」

このタイミングで公開収録。事態は最悪だよね。


「俺はみょうじさんが無茶しないか心配だよ......」

「私は大丈夫ですけど、増長さんが......」

「俺は平気、大丈夫だよ」

「気をつけてくださいと言われても、難しいですよね......」

犯人の本当の目的は何なんだろう。
彼を傷つけるつもりはなくて、初めは私のことを傷つけるのが目的だと思っていたけど。


信じたい思いは本当......でも、少しでも目的が知りたい。
不安を隠すみたいにその胸板に擦り寄ると、頬に大きな手が触れる。

「そんな顔しないで?みょうじさんの無事が俺の中で一番だし」

「そんなの、私だって......」

大丈夫だよね。
彼を傷つける気はないんだよね?

不安は拭いされないまま、収録が始まった。
テンポの良い進行で収録はどんどん進んでいく。


一秒でも早く、早く終わって......。
今日の仕事はこれで終わりだ。


「新曲がリリースされるそうですが、今回はどんな楽曲なんですか?」

話を振られて増長さんが切り出した。


「そうですね、とても良い楽曲になっています。僕達の今までのイメージと違う感じの楽曲でして......」


一瞬、

何かが光った......。



次の瞬間


ーーバリーンッ
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