【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第57章 Heart melter
「うーん、ちょっと違いますかね?」
「それならよかった......」
安心した様子の彼の頬を包む。
「信じてるのは......増長さんのことです!」
「えっ?」
「増長さんが素敵な人だから、応援してくれる人が本気で私に危害を加えようとしていると思いたくないんです!
増長さんを好きな気持ちは同じ......だから私も信じたいんです」
「はっ!?そんなのダメだよ」
「ええ......そんなこと言われても......」
「どこまでお人好しなの!?確かに俺はみょうじさんの優しいところが大好きだけど......」
「それならいいですよね?」
私は満面の笑みだろう。
見つめる先の彼は......戸惑っているみたい。
「どうせなるようにしかなりません!」
「まぁ、そうだけど......」
「私のことはガンガン巻き込んでください!守られたいわけじゃないので大丈夫です!」
「女の子はそういうのに憧れるんじゃないの......?」
再び戸惑っている表情に吹き出してしまった。
「ふふっ、前に守ってくれましたよね?嬉しかったけど理想があるなら動かないと!あの時迷っていたら北門さんが代わりに怪我をしていました。危機的状況に直面した時、悩む時間はありません。考えている時間はないんです!」
「はぁ...... みょうじさんらしいけど、それなら」
ぐるんと回転すると逆に組み敷かれた。
両手は掴まれている。
「振りほどいてみて?」
前にもこんな事あったなと思い返しながら、言われた通り振りほどこうとする。
「必死な姿も可愛いけど全然ダメだね」
「無理です......」
私はむくれた表情をしているだろう。
でもこれとそれとは話は別だし......。
「大丈夫だよ。全部俺の計算通りだから」
「えっ?」
綺麗な笑顔に見惚れていると口付けられた。
「本当に柔らかいね......全部柔らかい」
頬に手を添えられて長い指は私の唇をなぞる。
「増長さん......」
真っ直ぐに見つめられて顔が熱いし、身体も熱くなってきた。
「ドキドキした?」
「し、してません......」
「嘘はダメだよ。って、人のこと言えないか......」
「え?」
「爆発しないからね」