【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第54章 オオカミさんと赤ずきんちゃん
あの、恐怖のルールはまだ続いていた。
「可愛いね」
「いえ、増長さんが言ってくれるほど可愛いくな......あっ!」
「それって俺のことが好きじゃないってことなの?」
「違います。好きです!」
彼のことが好きなら『可愛い』って信じるように言われてるもんね。
「好きといえば、馬は好きだよね?」
「馬......?はい、流鏑馬をしてみたくて!」
「そういう姿も見たいな」
「乗馬デートですか?」
「そうだね、そんな感じかな」
こんな会話をしたのは、つい先日のこと。
今夜は仕事後に彼が会いに来てくれる予定だ。
ーーピンポーン
インターホンが鳴って、慌てて玄関の扉を開けた。