【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第52章 My one & only Love
手を引かれて歩くと近くの公園に着いた。
どっと疲れが出て、ベンチに二人で腰掛ける。
「はい、落ち着いた?」
「はい......ありがとうございます」
差し出されたココアを受け取る。
温かい......。
ほっとして思わず笑みがこぼれた。
「ひとつ聞いていい?」
「はい」
改まってどうしたんだろう......?
「本当はずっと気になってたんだけど......どうして男の人が苦手なの?さっき......震えてた」
ああ......。
「昔、誘拐されそうになったこと話しましたよね?」
「うん」
「しばらく後で気付いたんです。その時......見せられてて、露出狂だったんです。その前にも何度かつけられてたみたいで」
「つまり、偶然じゃないし......当時は気づかなかったけど悪意のある暉状態」
「他にもお願いされて友達の友人達とご飯に行った後、無理矢理送ろうとされて、怪しいホテルに連れ込まれそうになったり。話せば......色々あるんですけど......」
目の前の彼は、驚いてる。
「無事に帰れたの!?」
「はい。信号待ちから発進する時に車から飛び降りようとしたら、反省したのか帰してくれました!」
ものすごく驚いてる......?
「許せないね。それは苦手にもなるよ」
「でもBプロの皆さんは大丈夫です!でも、あまり知らない人から好意を向けられたり、性的に見られるのが怖いんです。まぁ結果的には何もなかったので良かったんですけどね!」
「十分大変だよ......でも、これからは大丈夫だからね?俺が絶対に守るから......」
握ってくれる大きな手に安心する。
今までも沢山この手に助けてもらってる。
「ありがとうございます。本当にごめんなさい!」
とにかく誠心誠意。
思いっきり頭を下げた。
「傷つけるような事を言って、その上探してもらって......迷惑かけてごめんなさい!」
彼みたいな人なら女の人なんて選びたい放題なのに。
この思考回路が既にだめなんだよね......。
「いいよ」
そちらを見れば微笑んでくれて、気付けば腕の中にいた。
「何でも許してあげる!」
えっ......ええっ!?
「何でも......許すのはだめです!考え直してください!」
むくれて肩を掴めば、笑われた?
