【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第51章 真夜中の贈りもの
「んっ!」
小さな手で鼻を摘まれて、その手を掴むと彼女は真っ赤な顔をしている。
「俺が悪いことしようとしたら、さっきみたいに鼻を噛んでほしいな?」
鼻を噛まれるなんて......予想外だった。
「やめてもらう為に仕方なくです!それ以前に、悪いことって自覚があるんですね?」
「ふふっ、言葉のあやだよ。愛情表現に時や場所や場合は問わないよね?」
「TPOって大切ですよ?」
「そういう所も好きだよ。だから、はい、噛んで?」
再び顔を近づければ、困惑した表情だ。
「あの......ちゃんと、聞いてました?」
「うん、聞いてましたよ」
「聞いてたら『噛んで?』ってなりませんからね?」
両手を掴むと、顔を近づけた。
真っ赤になって、泣きそうな顔をしてるけど。
「いや......
もう......いやああああっ!」
本当に、可愛いんだから。
これから、ますます楽しみだな......。
緩む口元を隠して、
小さな手を引き歩き出したーー。