【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第50章 Still a secret
「あのね、声に出てるよ?俺は胸が苦しいよ......」
えっ......?
「増長さん、体調大丈夫ですか?私も胸が苦しいです......ふふっ、一緒ですね?」
「相変わらず、小悪魔を発揮してくるね?悔しいけど、今日も可愛いよ......」
微笑んだ彼は、私を褒めてくれた。
「ありがとうございます......」
恥ずかしいけど、嬉しいな。
「なまえだけじゃなく、増長まで......あほなのか?」
剛士くんは......照れ屋さんだな。
『あほ呼ばわり』は、愛情表現だと分かってるよ?
「ニヤニヤして、こっち見てくんな!」
「金城、俺も同じ気持ちだ。なまえと関わる時以外は、いつものリーダーだけどな......オンオフが激しすぎて、もはや別人かと思うぞ......変化に、周りがついていけない」
こちらの方が、問題だ......。
「泣きそうな顔で、どうしたんだ?」
「いえ......」
どうやって、龍さんからの信頼を取り戻せばいいんだろう......。
考えていると、頬に大きな手が触れる。
「百くん......?」
「あんたの方が、美しくて可愛い......」
それは、もう......犯罪級の美しさだった。
増長さんが言ってたみたいに、私は彼を『美しい罪』で逮捕しないと......。
「そういう目で見るのは、俺だけでいい......」
えっ......聞き間違えかな......?
チュッ、
「も、百くん!?」
「「ええええーーっ!?」」
キ、キスされた!
皆からは隠されてて、見えてないけど......。
こちらに来た増長さんに、抱きしめられる。