【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第48章 素直な気持ち
あれから、女性タレントとの撮影に付き添っても大丈夫になった。
この方がずっとお互い楽だった。
どうして、もっと早く気づかなかったんだろう。
結局、私は彼の仕事の邪魔をしていただけだった。
「スタッフ間の交流ですか?」
それはBプロ全員で出演するドラマの現場での話だった。
何やら、番組関係者で飲み会を開くそうだ。
確かにつばさちゃんも私もお酒は飲める年だった。
私は、好きじゃないけど......。
「二人とも来れそうですか?」
「はい、勿論大丈夫です!」
「明日を楽しみにしています!」
これも、大切なお付き合いだもんね。
新たな仕事に繋がるかもしれない。
「なまえちゃん、お酒の席に行っちゃうの?」
悠太くんに後ろからギューッとされる。
「み、みたいですね......。」
「酒を飲む姿が......想像出来ないけどな。」
「龍さんの言う通りで、お酒好きじゃないんです!」
「ええっ!それだと、楽しめないじゃん!!」
「暉くん、楽しむのが目的じゃないですよ?次のお仕事に繋げるのが目的です!!」
「敏腕みたいなこと言ってんじゃねぇよ。」
「剛士くんは厳しいですね?酔った自分が何をしでかすか知らないんですよね。」
「暴れるなよ?怪我するぞ。」
「酒乱ですかね?」
つばさちゃんはお酒好きなのかな?
チラリとそちらを見る。
増長さんと彼女は一緒に居ることが増えた気がする。
それに対して、大丈夫な自分が本当に恐ろしい。
「サイボーグだったり?」
「はっ!なんの話だよ?」
「私がサイボーグかどうかの話です。」
「ふっ、なんだソレ。まぁでも......だからカナヅチなのかもな」
「剛士くん......天才!?」
「はぁ......あほか」
本当は気付いてる。
自分で思っている以上に、私は感情を殺すのが得意みたいだから。
今はそういう気持ちに蓋をして知らないふりをしてるだけ。
そうしているうちに気持ちは薄れて、無くなると信じたい。
「飲み会って、今日なんだよね!?」
「はい、頑張ってきますね!!」
「張り切りすぎたら、ドジするぞ。」
「確かに......平常心で行ってきますね!」
「本当に気をつけてね!絶対だよ?」
「は、はい?」
悠太くんは、何の話をしてるのかな?