【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第6章 大胆不敵なSweet Girl
「何人女が居るのか分からないけど、一人ぐらいは知ってるでしょ」
是国さんと、あの記事の記者のようだ。大方息子から情報を聞き出そうとやって来たのだろう。
次に私たちの視界に映ったのは、目の前を横切り走っていく是国さん。辛そうな表情が視界の端に映る。
追いかけないと......!
「是国さん!」
「竜ちゃん!」
その思いは同じだったようで、阿修くんも彼の後を追いかけていた。
「竜ちゃん!まって!」
阿修くんが彼を呼ぶけど、是国さんは止まってくれない。
むしろ加速した。
「是国さん!」
その先には......階段がある。彼はそのことに気付いていないようだ。最後の力を振り絞って彼に追いつくと、慌てて腕を掴んだ。
精一杯手繰り寄せたけどーー支えきれずに身体が傾く。
「竜ちゃん!なまえちゃん!」
落ちる瞬間そんな声が聞こえた気がしたーー。