【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第47章 本当の自分
「なまえちゃん待ってたよ。お帰りなさい!」
「遅いわよ!仕事は沢山あるんだからね?」
「みょうじくん、お帰り。戻って来てくれて嬉しいよ。」
「やっと戻ったか。みょうじ、早速仕事だ。しっかりこなせよ?」
相変わらず温かい歓迎を受けて、無事にA&Rに戻った。
その頃から、彼らはJDCでの追加公演に向けてのレッスンに明け暮れている。
年末ライブのステージが大反響で、主には会場で見られなかった人へ向けての公演となっていた。
仕事に復帰して少し経ったけど、最近彼の様子がおかしい気がする。
「みょうじさん、好きだよ。」
「ふふっ、ありがとうございます。」
職場でも相変わらずなんだけど......。
「みょうじさんは俺のこと......。」
増長さん、何か言いかけたよね?
もう一度話しかけようとすると、
「探したよ。こんなところに居たんだね?」
北門さんに抱きしめられた。
「倫毘沙......。」
「あっ!もう、こんな時間......!?ごめんなさい。この後は雑誌の撮影ですもんね。」
「そうだよ。久しぶりの二人だけの仕事で嬉しいよ!」
「あんまりないですもんね。」
「だから、積極的に二人だけの仕事を取ってきてほしいな。」
「え......?」
どういうことだろう?
「俺の前で彼女を堂々と口説くのはどうなの?」
「ははっ、だめなの?なまえ、また演技指導して?」
「えっ?」
「一緒に演じてほしいラブシーンがあるんだよね。」
「は、はい。お役に立てるなら......。」
「なまえが嫌がることはしないから。」
「北門さんにされて、嫌なことですか?」
嫌なこと......?
「カズ、なまえを貸してね?」
「仕事だからいいけど、変なことしないでね。」
「大丈夫だよ。」
北門さんが増長さんに何か耳打ちしてる。
なんだか、ほっこりするなぁ。
思わず口元が緩む。
「はぁ!?どんな正々堂々だよ!」
「裏でコソコソするより、カズも安心だと思って。」
「耳打ちなんて、すっかり仲良しですね......嬉しいです!」
「そうだよ。」
「違うから!」