【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第43章 愛しい音色
いつか君が言ってたね?
「全てを妥協して合わせることなく過ごせる人を『運命の人』だと仮定します。世界中の人口から探すとしたら今の数式では表せられない程小さい数字だそうです。残念です......運命の人は結果的にはいません!!」
「そうなんだ......」
みょうじさんにしてはひどく夢の無い話だなと思ったよ。
「そう考えたら周りのご夫婦や恋人たちは『運命の人』じゃありませんね?」
戸惑う俺に可愛い笑顔で追い討ちをかけてくるし。
でも......みょうじさんの話は予想通りの展開はしない。
「そっちの方がずっと素敵です!合わせてあげられる所を相手に合わせるのも愛情です。運命じゃなくてもなんと......二人の愛情で運命に変えれるんですよ!」
ほらね。
なるほどな......。
「そっか......そういうのいいね。俺はみょうじさんに全てを捧げるよ?」
「ええっ!」
戸惑う小さな身体を強く抱きしめた。
これからの未来がどうなるのかなんて誰にも分からない。
そんなことは今はいい。
俺たちの繋がりを『運命』にしたい。
ううん。
必ずするよ。
迎えに行くから。
君が俺から離れてしまっても何処にいても必ず迎えに行くよ。
次はその笑顔に誤魔化されないよ。
可愛い言い訳に絆されてあげないからね?
待ってて。
今度こそ俺は、
君の全てを手に入れるーー。