【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第42章 キミとの出会いを運命に
突然両頬を掴まれたと思えばちゅっと口付けられた。
ええっ!
驚いているとそのまま舌を絡め取られて必死に口付けられる。その可愛い姿に心臓がうるさい。
やっぱり......君の特技は俺を翻弄することだよね?
「すきぃ......だい、すきぃ......」
彼女はパタッと意識を手放した。
ね、寝てる......?
「ふふっ、なにこれ......?可愛いすぎだよ......」
急速に胸が温かくなった。
俺は人の心に踏み込むのが......踏み込まれるのが恐かった。表面だけ取り繕って当たり障りないように過ごして。そうしてるうちにどれが本当でどれが嘘か分からなくなってた。
大切なものを作るのを恐れて作ろうとしなかったのは、何より失うのが恐かったから。でも、一緒に居たい女の子は......他の誰でもない俺を選んでくれた。
彼女に嘘はつきたくない。本当の俺で向き合ってありのままで愛されたい。何よりありのままの俺で彼女を愛したい。
「絶対に幸せにする。約束する......だからずっと一緒に居ようね?」
壊してしまわないように小さくて可愛い彼女を抱きしめた。大切だから触れたくて、傷つけないかと触るのが恐い。でも彼女は俺なんかよりずっと強い心の持ち主だから、俺のそんな弱い考えを笑顔で包み込んでくれるだろう。
むしろ「優しい」と、長所だと認めてくれそうだ。別に自分が優しい人間だなんて思ってない。でも誰より彼女には優しくありたい。とことん甘やかして大切にしてあげたい。
幸せって......きっと、こういうのなんだろうな。人はこんなに幸せになれるんだって彼女が教えてくれた。彼女が居ない世界はもう想像も出来なくて、そんな世界で息をする自分も想像ができない。
愛しい体温に包まれて
幸せな気持ちで眠りに落ちていったーー。