【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第42章 キミとの出会いを運命に
「ここって......」
「大丈夫。何もしないよ?」
「し、心配してないですから!」
「ふふっ、そんなに慌てなくてもいいのに」
ついたのは、ホテルの一室。
「ゆっくり話せる場所って中々ないよね?」
「確かにそうですよね......」
彼を実家に連れて行くのは忍びないし。
そんな事を考えていると、ソファーに誘導してくれる。
「まず、みょうじさんが居なくなってから皆で行き先を調べてたんだ。お兄さんにもお願いに行ったけど、教えてくれなかった。みょうじさんの事を思ってだろうね」
皆さんも探してくれてたんだ。
お兄ちゃんまで訪ねて......。
「その後、夜叉丸さんに怒られちゃったんだ」
「夜叉丸さん?」
「うん。『本当に、あの子を思うならこの決断を尊重してほしい。今やる事はあの子が帰って来ても恥ずかしくないようにアナタ達がもっと大きくなる事』ってね」
えっ......?
「『妹の大切な友人で、本当の妹のように思ってる』って。夜叉丸さんからも愛されてるの?老若男女問わず、誰でも虜にするんだね?可愛いからだね、よしよし」
満面の笑みで頭を撫でられる。
「ええ!?ないですから、誰も虜になりませんから」
「現に俺が......信憑性ないよ?それに社長達も二つ返事で『早く帰っておいで』『仕事はいくらでもある』って」
篤志さん、修二さん......。
「俺はそれでも探す気で、あの日の数日前にみょうじさんがこの街で産まれた事を知ったんだ」
偽装結婚式の日......。
「本当は別で調べてたんだけど、時間がかかりそうで......そしたら」
彼の手に握られているのは、