【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第42章 キミとの出会いを運命に
「そうだよ、追いかけて来ちゃった」
この声......。
「ますながさん......!」
「ふふっ、驚いた顔も相変わらず可愛いね」
ギューッと後ろから抱きしめられる。
ここ公共の場!?
「げ、芸能人ですからね!!」
慌てて彼を隣に座らせた。
ハットを被ってマスクしてるけど......。
「隠しきれないイケメンオーラがダダ漏れです」
「あはは!相変わらず面白いね」
あれ......どういう状況?
「ファンです!」
詩織がガシッと彼の手を握った。
「ありがとうございます」
増長さんはふんわり微笑んだけど本当にどういう状況?
「連絡先ありがとう。式の日は迷惑かけてごめんなさい。改めて、増長 和南です。みょうじさんと結婚を前提にお付き合いさせてもらってます」
そこで沈黙になる。
「ええっ!付き合ってませんから」
「あんなに熱い時間を過ごした仲なのに?」
手を握られるとその甲にキスをされた。
「なまえのそこに口付けさせて!」
「詩織、暴走しないで......これは、ち、ちが......」
「いいよ。手のひらで俺を転がすみょうじさんも、堪らなく可愛いから」
「いや、そういうのじゃなくて......私結婚してますから!」
皆、設定を思い出して!
必死にそちらに視線を送るけど......。
あれ......?
なぜか頭を撫でられた。
「ふふっ。必死だったから......可愛い嘘に付き合ってあげようかなって」
えっ......
「ええっ!?」
「好きって言うと追い詰めちゃうかと思って我慢した。いや一回だけ言ったな。大好きだよ!」
ば、ばれてた......?
そのままギューッと抱きしめられる。
「落ち着いてください!芸能人という自覚を......」
耳元で聞こえた言葉は衝撃的なものだった。
「忘れられないんだよね。相性良すぎて疼いちゃって」
え......?
ええええっ!?
「あ、アイドルですよ!?そんな綺麗なお顔で......少しは自重してください!」
「夢中だからまた食べさせてくれる?」
「だ、だめ!絶対にだめですから!!」
詩織と目が合えばーー
「続けてください。テレビで見るより素敵だね!見た目は勿論、中身も!!」
だ、大絶賛だ。