【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第38章 ありがとうのStage ! (2期最終話)
「そろそろ出ないと。皆、準備出来た?」
階段を下りながら増長が問いかける。
ここは、MooNsの部屋。
「ああ。」
「はいはーい!」
「帝人、どうかした?」
「ああ、いえ......。」
「夜叉丸さんの事か?」
「はい......。」
「なんであの時、夜叉丸さん俺たちを助けてくれたんだろう?」
「そうだね......。」
彼らは、ずっと疑問に思っていたようだ。
「でも、あの時夜叉丸さんの言っていた事は間違っていないよ。」
「リーダーはなまえのことは気にならないのか?」
「なまえチャン、何処にいるのかな?」
「夜叉丸さんと一緒に居ても、今は何処に居るかもわからないしな。」
「みょうじさんのことは気になるけど、今は何もしない方がいいかなって。」
増長は困ったように笑った。
「昨夜の話で元気にしていることが分かったし、元気にしているかどうかならもう一つ分かる方法もあるしね。」
「「えっ?」」
「この話はおしまい。みんな、行こう!」
「「リーダー!?」」
「暉、置いて行くぞ!」
「うん。あー、待って、待って!」
今日は朝から年末ライブに向けての打ち合わせだ。
会場の規模が変わってしまった為に、変更点は多い。
「やっぱり、ジャパンドームの様な演出は難しいね。」
用意できるのは、小さなトロッコとスクリーン演出のみだそうだ。
それは、ごく普通の演出を意味していた。
「分かりました。それで大丈夫です。」
「上出来だ。」
北門と金城は二つ返事で同意した。
その顔は何か吹っ切れたような表情だった。
一方で、SNSでは会場について騒ぎになっている。