【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第36章 見つめていたい
ストーリーはどんどん進んでいく。
どうやら、アカネとモモタロウの姿がない。
「どこに連れて行った?」
お互いのチームを疑い合う彼ら。
殴り合いのシーンだ。
すごく練習したということが分かる迫力のあるシーンになっていた。
やっぱり、彼らは日々進化しているようだ。
いよいよ、クライマックス。
場所は廃工場。
明謙くんと百くんは背中合わせにロープで縛られていて、ロープの先にはダイナマイトが繋がれている。
爆発までのタイムリミットは4分。
縄をどうにか解こうとするアカネだけど、解けないようだ。
「皮肉だな。敵同士の俺たちがまさか運命を共にすることになるとは......。」
「それは、こっちのセリフだよ!」
二人の反応は対照的なようだ。
「声が震えている......死ぬのが恐いのか?」
「こ、恐いもんか!ただ、もう皆に会えないんだなって......。」
その時、モモタロウの縄が解けた。
「よかったな、解けたんだ。バイバイ。」
アカネの縄を解き出すモモタロウ。
「えっ!なにしてる?」
無事にその縄も解ける。
「なんで、僕まで助けた?僕とお前は......」
「急げ、爆発する。」
既に爆発まで10秒。
アカネを先頭に走り出す二人。
演技だと分かっていても、心臓はドキドキするし......何よりスタント無し。
ーードーンッ
背後で爆発が起きて、風圧で二人の身体が飛ばされる。
それは、すごい勢いで建物を巻き込んで二人に襲いかかった。
階段を下りる途中で、横の壁が崩壊。
モモタロウの身体を押すアカネ。
階段が落ちて、二人は分裂してしまう。
階段の途中にアカネは残った。
「どうして、俺を助けた!俺たちは......。」
また、大きな爆発。
「変だよね、僕たち敵同士なのに。」
「そうだ。友達でも仲間でもない!」