【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第35章 水辺のLabyrinth
あれ......?
どうして......?
「なんだ?」
私......。
きっと、寂しいんだ。
彼らは私がMimiって知らないし、知っていても増長さんだけには会いたくない。
彼だけが私のことを知っていて、会える人。
心を揺さぶる歌を歌えるところ、音楽に妥協できないところは彼女によく似てる。
彼は、何より私の意見を尊重してくれる。
ここで強引に彼らの元に連れて行ったり、無理矢理どこにも行かないようにしたりは絶対しない。
なんだか、胸が苦しくて視界がぼやけた。
「うっ......。」
「ちょっと待て!なに泣いてんだよ!!」
「Mimiちゃん、何してるの?」
その声は夜叉丸さんの声だった。
「......剛士、アナタどうして?」
「夜叉丸さん、コイツ溺れて。」
「なんで、泣いてるの!?」
「わかんねー。」
肩をガシッと掴まれる。
「おい、泣き止め!泣き止まねぇと、戻れねぇだろ。」
「うっ......、ひっ、ごめ......なさい。」
彼は私の肩を抱き、頭をポンポン撫でてくれた。
思わずその胸に抱きついた。
「ぐはっ!」
「ふふっ、遂にスキャンダルの予感ね?」
この声は......。