【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第31章 I loved good bye
目玉は4つのステージで、セットにはダンスと連動させたAR演出を盛り込んで......。
ああー、全然頭に入ってこない!!
今日は二度目のジャパンドームコンサートの打ち合わせだった。
キラキンが加わったので、更にパワーアップしたステージを見せたいとの話だ。
気がかりなのは勿論つばさちゃんのこと。
隣を見れば、当然元気がない。
当たり前だよね、怖かっただろうし。
それに「何事もなくオンエアされれば......。」って。
映像は世界的にも有名なデジタルアートを手がけるチーム『カルチャーゾーン』にお願いするそうで、周りは盛り上がっている。
打ち合わせが終了しても、つばさちゃんは上の空。
「つばささん、もしかして体調悪い?」
初めに声をかけたのは唯月くんだった。
「え、あ......いえ。」
「そういえば、今日の昼もあまり食べていなかったな。」
「ダ、ダイエットです!」
「えー、なんだか顔色も良くない。」
「ちょっと、寝不足で......。」
龍さんも暉くんも気付いていた。
「澄空さんも大変なんだね。」
増長さんは私の話を信じてくれているのかな?
「健康管理も仕事のうちだと思うけど。」
その言葉は、私もグサッときた。
「み、弥勒くん!そうですけど、つばさちゃんだけじゃありませんよ。私もたまに、体調崩したりしますし......。」
私はつばさちゃんの前に出た。
「大丈夫ですか?」
「いや、今は大丈夫ですよ。」
「良かったです。」
「え......?ありがとうございます。」