【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第27章 My dearest
洞窟から顔を出すと澄空さんの姿があった。
「つばさちゃんー!」
探しに来てくれたんだ。
安心したみょうじさんの顔を見ると本当に良かったと思う。
「なまえちゃーん!」
皆も一緒に来てくれたみたいでこちらに歩いて来る。
あろうことか駆け出そうとするみょうじさん。
「待って!自分の格好を思い出して」
「は、裸!?」
彼女はラッシュガードを羽織った状態だ。
「うん。まぁ隠しても隠さなくても何かあった事はバレちゃうかもね?」
そう言って彼女の胸元に触れた。
「キスマーク!?」
「うん、前を閉めたらばれないから......」
言いながらファスナーを上げるけど名残惜しいな......。
「ありがとうございます......」
まぁ可愛い笑顔が見れたからいいかな。
「いつの間に水着!?着てるんですか!?」
「さっきだよ」
確かに俺は水着を着ていた。
そうこうしている間に皆が洞窟に近づいてくる。
「大丈夫、俺が隠してあげるから」
その細い腕を引くと彼女は疑問顔だった。
どうやって誤魔化すか考えてるのかな?
「お二人とも無事ですか?」
「大丈夫?」
「本当にドジなんだから......何回遭難する気なの?」
「はぁ......カナヅチが海行くなよ」
「なまえ、寒かったでしょ?温めてあげるよ」
「二人とも見つかって本当によかったね!」
「本当に心配した」
「帰って来ないから、焦っちゃったよー!」
「遅くなって、悪いな」
「二人とも風邪ひいてませんか?」
皆が洞窟に入ってきた。
「ありがとうございます。ご心配をおかけしました」
「ごめんね。探してくれてありがとう」
彼女は俺に抱きしめられて皆に背を向けた状態だ。不安そうな表情で胸元を隠すように腕を組んでいる。
「「なまえ!」」
「倫毘沙、健十、止まって!」
駆け寄る二人を呼び止めた。