【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第26章 My precious
「明日どこか行こう?」
それは増長さんとオフが被った日のことだ。
前につばさちゃんとのデートを猛反対してそんな約束をしてたな。
「今日はお誘いありがとうございます」
「ううん。こちらこそありがとう」
マンションの下まで迎えに来てくれた彼。
車はすぐに目的地に向けて走り出した。
着いたのはーー
「海ーー!」
窓を開けて外を見れば青い空に白い雲。
天気も良いし最高だ。
「はしゃぐ姿も可愛いね」
「子供っぽいって思いました?」
「思ってないって言ったら、嘘になるかもね」
「うっ......」
増長さんは年齢より大人だもんね。
「お待たせしました」
彼もだけど私も勿論水着だ。
水着姿は撮影とかで見る機会があるけど、白いラッシュガードに青いシンプルな水着が似合っている。
「やっぱり増長さんは青がよく似合いますね」
彼を見て言ったけど全く反応が無いような......。
私の水着はビキニタイプの白地にピンクの花柄でオーガンジーのワンピースを羽織っている。
ワンピースは薄手なので透けてるし気休めなんだけどビキニだけで着る勇気は無いから。
「ごめん。見過ぎだよね......すごく可愛い......」
「ありがとうございます。大丈夫ですか?顔真っ赤です!」
両頬に手を当てて目線を合わせる。
「ふふっ。いつもは言う側なのに今日は負けた気分になるよ」
確かによく真っ赤とか言われてる。
「ふふっ、他の人にバレませんかね?」
彼は芸能人だけど海じゃ妙な変装は出来ない。
大丈夫かな?
「気にしてたら楽しめないよ。行こう!」
「えっ、ちょっと......!」
眩しい笑顔に手を引かれて走り出した。