【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第25章 KICK OFF !
「ははっ、なまえは毎日誰かに唇を奪われるんだね?」
「この間の事は、それ以上だけど。」
「カズだって、なまえには触れたいよね?」
「俺は半端な気持ちじゃないから。」
「俺も特別だよ。カズとはライバルだね?」
「絶対に負けないから。」
「ふふっ、カズがそんな風に言うのは珍しいな。」
「今まで倫毘沙には勝てないと思っていたけど、みょうじさんの事だけはそういう風に思いたくないから。」
「カズ、変わったね。嬉しいよ!」
「うるさいよ!」
事務所に帰るとエレベーターホールで、悠太くんとつばさちゃんが遭遇した。その会話を皆が壁越しに盗み聞きしている状況だ。
彼女が他の人と行く気だったらどうするのかと、悠太くんの心配をしている。
彼らが全力で壁に張り付く中、私は増長さんと剛士くんと少し離れたとこにいた。
「お前、愛染にもっと警戒心もてよ?」
「な、何か聞いたんですか!?」
「簡単に......、奪われてんじゃねぇよ!」
「ご、ごめんなさい?でも、彼の恋愛スキルの前では私の警戒心は虫ケラですよ。」
心配してくれてるのかな?
「愛染さんは本当は優しいので、遊べる人を選んで交際してると思います!遊び相手は後腐れない人。私みたいなのは選ばないと思います。」
「でもな!お前、もっと自分を大切にだな......。」
「ありがとうございます。そうなる事があれば、頑張ります。私は、好きになったらとことんなので。」