【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第25章 KICK OFF !
「あれ、そうだよねー?」
「かっこいい!」
隣の席の女性客が奥の方の席を見つめている。
「芸能人とかかな?」
「確かに、居てもおかしくないもんな。」
彼は興味がない様子だ。
かっこいいってことは、男の人......?
俳優?
アイドル?
職業柄どうしても気になって、立ち上がって奥の席を見る。
あっ......!
私は速やかに着席した。
「ははっ、なに。すごいかっこよかった?」
目の前の彼が立ち上がろうとする。
「待って!立ち上がったら目立つからダメ!」
その腕を引っ張ると強引に座らせた。
背が高いんだから、目立つ。
どうして、ここにTHRIVE?
新曲の打ち合わせ場所が、ここ......?
「とにかく、見たらダメだからね!」
「はいはい。」
そう言うと笑って頭を撫でられた。
「お待たせいたしました!」
パンケーキがやってきた。
美味しそう!
バナナ、生クリーム、チョコ、フランボワーズソース、ピスタチオ!
「いただきまーす!」
私がそれをフォークで刺して口に入れる。
「何か増えてるみたい。」
「んぐ!......ごほっ、ごほっ......。」
彼らの方を見ると、MooNsの五人がいる。
なんで、あ......オフか!
「もう、本当に見ないで!見たらダメだからね?」
「わかったよー。もらーい。」
彼はバナナをフォークで突き刺した。
「あ、バナナ!!」