【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第22章 Sweet Temptation
「大丈夫です!ロビーに連絡して助けを呼びーー誰も出ません。」
つばさちゃんは可愛い見た目で怖がりじゃない。
そんなところも魅力的だけど、
「誰も......」
ーーピチャッ
テレビから水の音がする。
ふと、顔をそちらに向ければ井戸の映像が。
「ひっ!?」
剛士くんは怯えて壁際まで後ずさりして行った。
その怯え方は尋常じゃない。
その様子に思わず身震いする。
「やっぱり、怖いんだね」
至近距離から声がしたと思えば、
「ご、ごめんなさい!」
彼の腕を掴んでいた。
慌てて離した手はそのまま掴まれる。
「ねぇ、引っ付いとこうか?」
引き寄せられて、身体が密着する。
「確かに、引っ付いてたら怖さが半減すると思います」
「前にも言ってたね。もう一回キスする?それどころじゃなくなるよ」
「えっと、キ......キスって言いました?」
至近距離で両頬に手を添えられた。
「うん。今ここで、食べちゃおうかな?」
「食べ、ちゃう?どうして......?」
増長さんは好きな人がいるから、前に言ってたような意味ではないよね。
ただ単純に、お腹が空いてるのかな?
「つまみ食い?私もお付き合いします!それなら、怖いのも忘れそう」
「それなら、つまみ食いされてよ」
「ええ!される......?私がしたいです!!」
される側って?
「ふふっ、大胆だね。食べちゃいたい理由は、可愛いから?好きだから?どれが正解かな。どう言えば伝わるの?」
「え、どういう意味ですか?」
抱き上げられると膝の上に座らせられる。
え......?
「どこから、つまみ食いしてくれるの?どこでも食べていいよ」
耳元で囁かれて、耳......。
「な、な、な......」
舐められた!?
一気に顔に熱が集まる。
「もしかしなくても......危ない......意味?」
耳に手を添えたまま、混乱している。
「そうだね。みょうじさんは可愛いから、何回食べても足りないな」
増長さんは余裕で笑ってるけど。
「恥ずかしい事言わないで下さい!」