【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第22章 Sweet Temptation
表情の険しい剛士くんが、ゆっくりルーカスに近づいていく。
彼はルーカスに顔を近づけた。
「本当にわかってんのか?」
「金城、頭にルーカスを付けろ......」
「ルーカス、ほんっとうにわかってんのか?」
なんだか......。
「威圧感が、すごい......」
なんて答えるんだろう?
「シツレイナシツモンニハ、コタエラレマセン」
「意外に言ってくるんだよな、コイツ」
確かに、すごく頭が良い。
北門さんも気になったのかな?
彼に連れられてそちらに近づいた。
そういえば、手......繋がれたままだった。
「へぇ......ルーカス頭が良いんだね」
微笑んでルーカスの頭を撫でる彼。
北門さんは何に対しても、誰に対しても王子様なんだな。
「アリガトウゴザイマス。アナタモ」
彼は機械まで虜にするみたいで、なんか......ボディが赤くなったみたい。
「ルーカス、お利口ですね。可愛いです」
「アリガトウゴザイマス。シアワセ」
私も続けて撫でると、更に真っ赤になった。
「かかか......」
「なまえ?」
「可愛い......ですよね?北門さん!」
「うん、可愛いツーショットだね」
手を引かれて逞しい腕に抱きしめられたけど......恥ずかしい。
「ルーカス可愛い......欲しいです!」
「そうだね、新しい家には置こうね。子供は欲しい?俺は沢山欲しいな」
子ども?
「ルーカスって、小さいのもあるんですか?」
意味を考えながら視線を泳がせると、こちらを見ている人と目が合う。
増長さんと帝人さん。
どんな話をしてるのかな。
増長さんがこちらにやって来て、北門さんの腕を掴んだ。
「離してくれない?」
「離さないよ」
その力は、更に強くなる。
「き、北門さん!」
増長さん、ちょっとイラッとしてるのかな?
なるほど......。
慌ててその腕から抜けだすと、増長さんの手を掴んだ。
二人とも綺麗な手だな。
「やきもちですね?繋ぎましょう!」
そのまま、二人の手を繋がせた。
「ええ!」
「ははっ、カズの手は小さくないね」
「そうだろうね......」
戸惑う増長さんに嬉しそうな北門さん。
二人の反応は対照的で面白い。