【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第3章 Pastel Colorにご用心
目を瞑って衝撃に備える。
あれ......?
何も起こらない。
「危ないだろ!」
恐る恐る目を開くと、私は彼を押し倒していた。
目の前には胸板があるし、その香りに思わず顔が熱くなる。
「すみません!頭、頭、打ってませんか?」
「いいから、早く退けろ!」
「身体で引き止めるなんて......なまえ、やるね」
「ありがとうございます!」
「ははっ、なまえは面白いね」
なぜか、愛染さんに笑われた。
「この仕事は夜叉丸さんが取ってきてくれたんだよ」
「何度も頭を下げて俺たちの為にな」
二人の言葉を聞いて走り出した彼。
その表情は覚悟を決めたものに見えた。
きっと、もう大丈夫だ。
「すみませんでした」
慌ててスタジオまで引き返す。
そこには、頭を下げる彼の姿があった。
「二人でTHRIVEをすれば10ページの特集を組むわ」
編集長の提案に微笑む二人。
やっぱり......。
「お断りしまーす」
「この面倒臭いの野に放ったら、大変な事になりますからね」
私は、とんだ勘違いをしていたようだ。