【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第20章 Sweet&Sweet
遂にイベント当日。
どうやら大盛り上がりで、過去最大の入場数だそうだ。
控え室に向かう私達。
そんな時、向こうから歩いてくる人影があった。
あの人、増長さんに告白したタレントさんだ。
「あ......」
「......!」
彼女は不機嫌な顔をして引き返して行ってしまった。
「あのタレントさん、急に怖い顔で走って行っちゃったけどどうしたんだろう?」
「カズの方見てなかった?」
あんな、あからさまに避けられたら驚くよね。
「大丈夫ですよ、増長さん」
私は彼の袖を引っ張った。
「うん......」
「まずは、控え室に行きましょう」
つばさちゃんの声に続いて私達は歩き出した。
「カズ、あのタレントさんと何があったの?カズの顔見た途端に引き返すなんて、なにかあったのがバレバレ。隠し事なんてさせないからね」
「......彼女は俺と顔を合わせたくなかったんだと思う。彼女が思いを伝えてくれたんだけど、俺は気付かなくて......一方的に彼女を傷つけてしまったんだ」
「それは言い過ぎだ。俺となまえもその場に居たし、つばさも見ていたようだがリーダーが勘違いしたのも無理はない」
「でも、俺が傷つけたことに変わりはないよ」
かなり思いつめてるようだけど......。
「多分、勘違いをしてると思いますよ」
私は堪えきれずに口を開いた。